六十四卦一覧
14
大有
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易経第 14 卦

大有

火天大有 · 大きく有するものを善へ向ける

大有は、火が天上にあり、豊かさが明るく見える卦です。得ることよりも、持っているものをどう用い、悪を止め善を伸ばすかが問われます。

本卦 · 卦辞 · 象伝 · 六爻 · 読卦

第14卦 大有の物語図。満たされる地方の穀倉。 満たされる地方の穀倉

読卦への応用

第14卦 大有が示すこと

大有は、火が天上にあり、豊かさが明るく見える卦です。得ることよりも、持っているものをどう用い、悪を止め善を伸ばすかが問われます。 大有は、資源、権限、才能、信頼が大きく集まる時です。大切なのは、さらに集めることではなく、何を止め、何を育てるかです。豊かさは、正しく配られる時に大きな力になります。

  • 第14卦 大有は、日々の選択とふるまいに戻しながら、「大きく有するものを善へ向ける」というテーマを読む卦です。
  • 卦辞、象伝、上下の八卦を合わせて見て、場全体の形を先に受けとめます。
  • 変爻がある時は、本卦から之卦へ急がず、動いている爻の声を中心に読みます。

この卦が現れる時

  1. 場の形を静かに見直す時です。 大有は、火が天上にあり、豊かさが明るく見える卦です。得ることよりも、持っているものをどう用い、悪を止め善を伸ばすかが問われます。
  2. すぐ結論にせず、応じ方を整えます。 大有は、何が起きるかを決めつけるためではなく、いまの態度、間合い、次の一手を澄ませるために現れます。
  3. 変爻がある時は重みがそこに集まります。 6 または 9 の爻は、すでに動き始めている場所です。本卦を読んだうえで、その爻を確かめ、最後に之卦を変化の向きとして添えます。

この卦をどう活かすか

人との関わり

大有は、相手を動かす読みではなく、関係の中で自分がどの姿勢を保つかを照らします。近づく、待つ、支える、境を置くなど、卦の調子に合う距離を選びます。

仕事と決定

まず本卦の形から、急ぐべき所と整えるべき所を分けます。変爻があるなら、そこを実務上の焦点とし、之卦は確定した結果ではなく次に開く気配として扱います。

内面の稽古

大有は、外の出来事だけでなく、心の癖、待ち方、言葉の選び方を映します。読卦を一つの小さな実践へ戻すことで、卦は日常の稽古になります。

文脈とつまずきやすい所

  • 第14卦 大有を、必ずこうなるという告げごととして扱わないこと。卦は場の形と応じ方を示します。
  • 変爻を飛ばして之卦だけで結論にしないこと。動いている爻が、読卦のもっとも具体的な手がかりです。
  • 都合のよい一文だけを抜き出さず、卦辞、象伝、六爻、上下の八卦を同じ場の中で読み合わせること。

第 14 卦を文脈の中で読む

第 14 卦 よくある確認

第14卦 大有は何を意味しますか。

「大きく有するものを善へ向ける」を手がかりに、いまの場の形とふるまいの調子を読みます。大有は結論を急がせる卦ではなく、まず本卦の働きを落ち着いて見るための入口です。

大有に変爻がある時はどう読みますか。

本卦を先に読み、次に変爻の本文を確かめます。複数の変爻がある場合も、急いで一つにまとめず、どの位置で何が動いているかを見てから之卦を添えます。

大有の之卦は未来を表しますか。

之卦は決まった未来ではありません。変爻が動いた時に開く方向や、場の移り方を示す補助の卦として読みます。

本文

卦辞と象伝

卦辞

卦辞:大有。元亨。

読み:大いに有する時です。大きく通りますが、その通り方は、所有を自分のためだけに閉じないところにあります。

象伝

象伝:火、天上に在り、大有。君子以て悪を遏め善を揚げ、天の休命に順う。

読み:火が天上にあり、広く照らします。君子はこれを見て、悪を止め、善を掲げ、天のよき命に従って豊かさを用います。

読卦の要点

卦の働き

大有は、資源、権限、才能、信頼が大きく集まる時です。大切なのは、さらに集めることではなく、何を止め、何を育てるかです。豊かさは、正しく配られる時に大きな力になります。

上下の八卦

下卦は乾、上卦は離です。内には天の力、外には火の明るさがあります。強いものが明るく照らされ、責任もまた明らかになります。

上卦:離(火) 明らかに照らすこと
下卦:乾(天) 健やかな創始

物語図

物語では、若い君主が満ちた蔵を受け継ぎます。彼は大きな宮殿ではなく、道、学校、穀倉を整え、豊かさを公共の形へ移します。

第1図 満ちた蔵の前の若い君主
第2図 修理される山道
第3図 支えられる学びの庭
第4図 満たされる地方の穀倉
第5図 退けられる大宮殿の図
第6図 公共へ向けられた豊かさ

この物語図が合う理由

大有の物語図は、宝を積む場面ではなく、宝が道や学びや備蓄へ変わる過程を描きます。持つことより、向け方が中心です。

六爻

爻は下から上へ読みます。変爻がある読卦では、その本文を本卦の中で読み、必要に応じて之卦との関係を見ます。

初九 陽爻

爻辞:害に交わるなし。咎にあらず。艱なれば咎なし。

読み:害あるものと交わりません。豊かさの始めに危うさを知っていれば、咎はありません。

九二 陽爻

爻辞:大車以て載す。往くところあり。咎なし。

読み:大きな車で載せられる力があります。容量があるので、進んで用いても咎はありません。

九三 陽爻

爻辞:公、用て天子に亨す。小人は克わず。

読み:公が天子に献げます。大きく持つものを上へ通す器は、小人にはありません。

九四 陽爻

爻辞:その彭たるに匪ず。咎なし。

読み:盛んに見せびらかしません。隣と競うような豊かさから離れれば、咎はありません。

六五 陰爻

爻辞:その孚、交如たり、威如たり。吉。

読み:信は交わり、威は保たれています。近づきやすさと尊さがともにあり、吉です。

上九 陽爻

爻辞:天よりこれを祐く。吉にして利ろしからざるなし。

読み:天から助けられます。豊かさが正しく用いられる時、吉で、利のないものはありません。