六十四卦一覧
17
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易経第 17 卦

沢雷随 · 従うものを選び直す

随は、雷が沢の中に入り、動きが和らいで従う卦です。ただ流されるのではなく、何に従い、どこで休み、どの結びを選ぶかを見ます。

本卦 · 卦辞 · 象伝 · 六爻 · 読卦

第17卦 随の物語図。古い旗を追う若い従者。 古い旗を追う若い従者

読卦への応用

第17卦 随が示すこと

随は、雷が沢の中に入り、動きが和らいで従う卦です。ただ流されるのではなく、何に従い、どこで休み、どの結びを選ぶかを見ます。 随は、流れに合わせる卦ですが、中心を失って合わせる卦ではありません。立場が変わる時、関係が選び直される時、小さいものと大きいもののどちらに結ぶかが問われます。休むべき時に休むことも、随の知恵です。

  • 第17卦 随は、日々の選択とふるまいに戻しながら、「従うものを選び直す」というテーマを読む卦です。
  • 卦辞、象伝、上下の八卦を合わせて見て、場全体の形を先に受けとめます。
  • 変爻がある時は、本卦から之卦へ急がず、動いている爻の声を中心に読みます。

この卦が現れる時

  1. 場の形を静かに見直す時です。 随は、雷が沢の中に入り、動きが和らいで従う卦です。ただ流されるのではなく、何に従い、どこで休み、どの結びを選ぶかを見ます。
  2. すぐ結論にせず、応じ方を整えます。 随は、何が起きるかを決めつけるためではなく、いまの態度、間合い、次の一手を澄ませるために現れます。
  3. 変爻がある時は重みがそこに集まります。 6 または 9 の爻は、すでに動き始めている場所です。本卦を読んだうえで、その爻を確かめ、最後に之卦を変化の向きとして添えます。

この卦をどう活かすか

人との関わり

随は、相手を動かす読みではなく、関係の中で自分がどの姿勢を保つかを照らします。近づく、待つ、支える、境を置くなど、卦の調子に合う距離を選びます。

仕事と決定

まず本卦の形から、急ぐべき所と整えるべき所を分けます。変爻があるなら、そこを実務上の焦点とし、之卦は確定した結果ではなく次に開く気配として扱います。

内面の稽古

随は、外の出来事だけでなく、心の癖、待ち方、言葉の選び方を映します。読卦を一つの小さな実践へ戻すことで、卦は日常の稽古になります。

文脈とつまずきやすい所

  • 第17卦 随を、必ずこうなるという告げごととして扱わないこと。卦は場の形と応じ方を示します。
  • 変爻を飛ばして之卦だけで結論にしないこと。動いている爻が、読卦のもっとも具体的な手がかりです。
  • 都合のよい一文だけを抜き出さず、卦辞、象伝、六爻、上下の八卦を同じ場の中で読み合わせること。

第 17 卦を文脈の中で読む

第 17 卦 よくある確認

第17卦 随は何を意味しますか。

「従うものを選び直す」を手がかりに、いまの場の形とふるまいの調子を読みます。随は結論を急がせる卦ではなく、まず本卦の働きを落ち着いて見るための入口です。

随に変爻がある時はどう読みますか。

本卦を先に読み、次に変爻の本文を確かめます。複数の変爻がある場合も、急いで一つにまとめず、どの位置で何が動いているかを見てから之卦を添えます。

随の之卦は未来を表しますか。

之卦は決まった未来ではありません。変爻が動いた時に開く方向や、場の移り方を示す補助の卦として読みます。

本文

卦辞と象伝

卦辞

卦辞:随。元亨、利貞、咎なし。

読み:随は大きく通り、正しさを守れば利があり、咎はありません。従うことは弱さではなく、時と相手をよく見て応じる力です。

象伝

象伝:沢中に雷あり、随。君子以て晦に向かいて入りて宴息す。

読み:沢の中に雷があり、動きは内へ収まります。君子はこれを見て、日が暮れたら休みに入り、力を正しい時へ戻します。

読卦の要点

卦の働き

随は、流れに合わせる卦ですが、中心を失って合わせる卦ではありません。立場が変わる時、関係が選び直される時、小さいものと大きいもののどちらに結ぶかが問われます。休むべき時に休むことも、随の知恵です。

上下の八卦

下卦は震、上卦は兌です。内には雷の動き、外には沢の開きがあります。動こうとする力が、親しみと応答の中に入っています。

上卦:兌(沢) 開き、親しむこと
下卦:震(雷) 動き出す力

物語図

物語では、若い従者が古い旗を追って走り続けます。日暮れに師は彼を呼び止め、どの旗に従うかではなく、何のために歩くかを問わせます。

第1図 沢の中で響きを収める雷
第2図 古い旗を追う若い従者
第3図 日暮れに足を止める師
第4図 門を出て人と交わる道
第5図 小さな結びをほどく手
第6図 西山で静かに捧げる祈り

この物語図が合う理由

随の物語図は、従う姿をただの追随として描きません。門を出て人と交わり、誠を道の中に置き、最後は山へ祈りを捧げる流れが、随の深まりを示します。

六爻

爻は下から上へ読みます。変爻がある読卦では、その本文を本卦の中で読み、必要に応じて之卦との関係を見ます。

初九 陽爻

爻辞:官に渝るあり。貞吉。門を出でて交われば功あり。

読み:役目や立場が変わります。正しさを守り、門を出て人と交われば、功があります。

六二 陰爻

爻辞:小子に係りて、丈夫を失う。

読み:小さなものに結ばれて、大きく頼れるものを失います。どの結びを選ぶかを見直します。

六三 陰爻

爻辞:丈夫に係りて、小子を失う。随いて求むるあれば得。居貞に利ろし。

読み:大きく頼れるものに結び、小さなものを手放します。求めるものは得られますが、正しさに居ることが大切です。

九四 陽爻

爻辞:随いて獲るあり。貞なれども凶。孚ありて道に在り、以て明らかなれば、何の咎かあらん。

読み:従って得るものがありますが、得ることに寄りすぎれば正しくても凶です。誠が道にあり、明らかなら咎はありません。

九五 陽爻

爻辞:嘉に孚あり。吉。

読み:よいものに誠を置いています。従う中心が嘉すべきものなので吉です。

上六 陰爻

爻辞:これを拘系し、乃ち従いてこれを維ぐ。王用て西山に亨す。

読み:強く結び、さらに保ちます。結びが祭りのように高い目的へ向けられる時です。