六十四卦一覧
26
大畜
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易経第 26 卦

大畜

山天大畜 · 大きく蓄えて時を待つ

大畜は、天の力が山の中に蓄えられる卦です。力を持つだけではなく、止め、養い、記憶し、時が来たら大きな川を渡るだけの器を整えます。

本卦 · 卦辞 · 象伝 · 六爻 · 読卦

第26卦 大畜の物語図。守りの稽古をする御者。 守りの稽古をする御者

読卦への応用

第26卦 大畜が示すこと

大畜は、天の力が山の中に蓄えられる卦です。力を持つだけではなく、止め、養い、記憶し、時が来たら大きな川を渡るだけの器を整えます。 大畜は、力をすぐ放たず、大きく蓄える卦です。止められることは失敗ではなく、力を養う器です。ただし蓄えは閉じこめるためではありません。家の内を越え、必要な時に大きな渡りへ向かいます。

  • 第26卦 大畜は、日々の選択とふるまいに戻しながら、「大きく蓄えて時を待つ」というテーマを読む卦です。
  • 卦辞、象伝、上下の八卦を合わせて見て、場全体の形を先に受けとめます。
  • 変爻がある時は、本卦から之卦へ急がず、動いている爻の声を中心に読みます。

この卦が現れる時

  1. 場の形を静かに見直す時です。 大畜は、天の力が山の中に蓄えられる卦です。力を持つだけではなく、止め、養い、記憶し、時が来たら大きな川を渡るだけの器を整えます。
  2. すぐ結論にせず、応じ方を整えます。 大畜は、何が起きるかを決めつけるためではなく、いまの態度、間合い、次の一手を澄ませるために現れます。
  3. 変爻がある時は重みがそこに集まります。 6 または 9 の爻は、すでに動き始めている場所です。本卦を読んだうえで、その爻を確かめ、最後に之卦を変化の向きとして添えます。

この卦をどう活かすか

人との関わり

大畜は、相手を動かす読みではなく、関係の中で自分がどの姿勢を保つかを照らします。近づく、待つ、支える、境を置くなど、卦の調子に合う距離を選びます。

仕事と決定

まず本卦の形から、急ぐべき所と整えるべき所を分けます。変爻があるなら、そこを実務上の焦点とし、之卦は確定した結果ではなく次に開く気配として扱います。

内面の稽古

大畜は、外の出来事だけでなく、心の癖、待ち方、言葉の選び方を映します。読卦を一つの小さな実践へ戻すことで、卦は日常の稽古になります。

文脈とつまずきやすい所

  • 第26卦 大畜を、必ずこうなるという告げごととして扱わないこと。卦は場の形と応じ方を示します。
  • 変爻を飛ばして之卦だけで結論にしないこと。動いている爻が、読卦のもっとも具体的な手がかりです。
  • 都合のよい一文だけを抜き出さず、卦辞、象伝、六爻、上下の八卦を同じ場の中で読み合わせること。

第 26 卦を文脈の中で読む

第 26 卦 よくある確認

第26卦 大畜は何を意味しますか。

「大きく蓄えて時を待つ」を手がかりに、いまの場の形とふるまいの調子を読みます。大畜は結論を急がせる卦ではなく、まず本卦の働きを落ち着いて見るための入口です。

大畜に変爻がある時はどう読みますか。

本卦を先に読み、次に変爻の本文を確かめます。複数の変爻がある場合も、急いで一つにまとめず、どの位置で何が動いているかを見てから之卦を添えます。

大畜の之卦は未来を表しますか。

之卦は決まった未来ではありません。変爻が動いた時に開く方向や、場の移り方を示す補助の卦として読みます。

本文

卦辞と象伝

卦辞

卦辞:大畜。利貞。家食せず吉。大川を渉るに利ろし。

読み:大畜は、正しさを守ることに利があります。家の内に食むだけでなく、広い役目へ出るなら吉です。大きな川を渡るにも利があります。

象伝

象伝:天、山中に在り、大畜。君子以て多く前言往行を識して、その徳を畜う。

読み:天が山の中にあります。君子はこれを見て、昔の言葉と行いを多く記憶し、それを自分の徳として蓄えます。

読卦の要点

卦の働き

大畜は、力をすぐ放たず、大きく蓄える卦です。止められることは失敗ではなく、力を養う器です。ただし蓄えは閉じこめるためではありません。家の内を越え、必要な時に大きな渡りへ向かいます。

上下の八卦

下卦は乾、上卦は艮です。内には天の健やかな力、外には山の止まりがあります。強い力を山が受け止め、急がせずに蓄えます。

上卦:艮(山) 止まり、養うこと
下卦:乾(天) 健やかな創始

物語図

物語では、若い馬が山の厩で育てられます。走りたい力はありますが、車軸を外され、守りを習い、最後に山道が開いて広い道へ出ます。

第1図 山中に収められた天の光
第2図 厩で育つ若い馬
第3図 車軸を外して休む車
第4図 守りの稽古をする御者
第5図 角木をつけた若い牛
第6図 山から広い道へ出る門

この物語図が合う理由

大畜の物語図は、力を止めることと養うことを同時に描きます。牛の角木、去勢された豕、天の衢が、制御された力の成熟を示します。

六爻

爻は下から上へ読みます。変爻がある読卦では、その本文を本卦の中で読み、必要に応じて之卦との関係を見ます。

初九 陽爻

爻辞:厲あり。已むに利ろし。

読み:危うさがあります。進むより、止まることに利があります。

九二 陽爻

爻辞:輿、輹を説く。

読み:車の軸受けを外します。進めない形にすることで、力を保ちます。

九三 陽爻

爻辞:良馬逐う。艱貞に利ろし。日々輿衛を閑う。往くところあるに利ろし。

読み:良い馬が走ります。困難の中で正しさを守り、日々車と護衛を習えば、進むことに利があります。

六四 陰爻

爻辞:童牛の牿。元吉。

読み:若い牛に角木をつけます。早く力の向きを整えるので、大いに吉です。

六五 陰爻

爻辞:豶豕の牙。吉。

読み:去勢された豕の牙は鋭くとも、力は根から整えられています。危うい勢いを根から整えるので吉です。

上九 陽爻

爻辞:何ぞ天の衢ならん。亨。

読み:天の大きな道に出ます。蓄えられた力が開け、通ります。