六十四卦一覧
30
離為火
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易経第 30 卦

離為火 · 明るさに付き慎んで照らす

離は、火が重なる卦です。明るさは何かに付いて燃えます。見る力、伝える力、文化の光を扱う時、正しさと養いが必要です。

本卦 · 卦辞 · 象伝 · 六爻 · 読卦

第30卦 離の物語図。涙の後も消えない灯。 涙の後も消えない灯

読卦への応用

第30卦 離が示すこと

離は、火が重なる卦です。明るさは何かに付いて燃えます。見る力、伝える力、文化の光を扱う時、正しさと養いが必要です。 離は、明察、文化、関係への付着、見える形を表します。明るさは役に立ちますが、燃え上がるだけでは持続しません。敬うこと、黄の中正、涙を通した明るさ、必要な征伐が段階として現れます。

  • 第30卦 離は、日々の選択とふるまいに戻しながら、「明るさに付き慎んで照らす」というテーマを読む卦です。
  • 卦辞、象伝、上下の八卦を合わせて見て、場全体の形を先に受けとめます。
  • 変爻がある時は、本卦から之卦へ急がず、動いている爻の声を中心に読みます。

この卦が現れる時

  1. 場の形を静かに見直す時です。 離は、火が重なる卦です。明るさは何かに付いて燃えます。見る力、伝える力、文化の光を扱う時、正しさと養いが必要です。
  2. すぐ結論にせず、応じ方を整えます。 離は、何が起きるかを決めつけるためではなく、いまの態度、間合い、次の一手を澄ませるために現れます。
  3. 変爻がある時は重みがそこに集まります。 6 または 9 の爻は、すでに動き始めている場所です。本卦を読んだうえで、その爻を確かめ、最後に之卦を変化の向きとして添えます。

この卦をどう活かすか

人との関わり

離は、相手を動かす読みではなく、関係の中で自分がどの姿勢を保つかを照らします。近づく、待つ、支える、境を置くなど、卦の調子に合う距離を選びます。

仕事と決定

まず本卦の形から、急ぐべき所と整えるべき所を分けます。変爻があるなら、そこを実務上の焦点とし、之卦は確定した結果ではなく次に開く気配として扱います。

内面の稽古

離は、外の出来事だけでなく、心の癖、待ち方、言葉の選び方を映します。読卦を一つの小さな実践へ戻すことで、卦は日常の稽古になります。

文脈とつまずきやすい所

  • 第30卦 離を、必ずこうなるという告げごととして扱わないこと。卦は場の形と応じ方を示します。
  • 変爻を飛ばして之卦だけで結論にしないこと。動いている爻が、読卦のもっとも具体的な手がかりです。
  • 都合のよい一文だけを抜き出さず、卦辞、象伝、六爻、上下の八卦を同じ場の中で読み合わせること。

第 30 卦を文脈の中で読む

第 30 卦 よくある確認

第30卦 離は何を意味しますか。

「明るさに付き慎んで照らす」を手がかりに、いまの場の形とふるまいの調子を読みます。離は結論を急がせる卦ではなく、まず本卦の働きを落ち着いて見るための入口です。

離に変爻がある時はどう読みますか。

本卦を先に読み、次に変爻の本文を確かめます。複数の変爻がある場合も、急いで一つにまとめず、どの位置で何が動いているかを見てから之卦を添えます。

離の之卦は未来を表しますか。

之卦は決まった未来ではありません。変爻が動いた時に開く方向や、場の移り方を示す補助の卦として読みます。

本文

卦辞と象伝

卦辞

卦辞:離。利貞。亨。牝牛を畜えば吉。

読み:離は、正しさを守れば利があり、通ります。牝牛を養えば吉です。明るさには柔らかな持続力が必要です。

象伝

象伝:明両たび作る、離。大人以て明を継ぎ、四方を照らす。

読み:明るさが二たび起こります。大人は明を継ぎ、四方を照らします。その光は自身を照らすだけではなく、周囲をも明らかにします。

読卦の要点

卦の働き

離は、明察、文化、関係への付着、見える形を表します。明るさは役に立ちますが、燃え上がるだけでは持続しません。敬うこと、黄の中正、涙を通した明るさ、必要な征伐が段階として現れます。

上下の八卦

下卦も上卦も離です。内も外も火の明るさです。火は何かに付いて燃えるため、何に付くか、どのように照らすかが問われます。

上卦:離(火) 明らかに照らすこと
下卦:離(火) 明らかに照らすこと

物語図

物語では、灯火を守る家が夜の村を照らします。若い守り手は、火を誇るのでなく、燃料を節し、涙の日にも消さず、必要な時だけ門外へ光を向けます。

第1図 二つ重なる夜の灯火
第2図 牝牛を養う明るい庭
第3図 踏み乱れた足元を照らす火
第4図 夕日に缶を打つ老人
第5図 突然燃え上がる門
第6図 涙の後も消えない灯

この物語図が合う理由

離の物語図は、火がただ明るいだけでなく、付くものを必要とすることを描きます。黄の火、夕日の歌、突然の炎、涙を経た光が、六爻の明暗を支えます。

六爻

爻は下から上へ読みます。変爻がある読卦では、その本文を本卦の中で読み、必要に応じて之卦との関係を見ます。

初九 陽爻

爻辞:履錯然たり。これを敬すれば咎なし。

読み:歩みが乱れています。明るさの初めに敬いを持てば、咎はありません。

六二 陰爻

爻辞:黄離。元吉。

読み:黄の離です。中正な明るさで、大いに吉です。

九三 陽爻

爻辞:日昃の離。缶を鼓して歌わざれば、大耋の嗟あり。凶。

読み:日は傾いています。缶を打って歌う明るさを持たなければ、老いの嘆きとなり凶です。

九四 陽爻

爻辞:突如それ来如、焚如、死如、棄如。

読み:突然来て、燃え、死に、棄てられるような激しさです。明るさが急に過ぎています。

六五 陰爻

爻辞:涕を出すこと沱若たり、戚嗟若たり。吉。

読み:涙が流れ、憂い嘆きます。それでもその明るさは虚飾を離れ、吉です。

上九 陽爻

爻辞:王用て出征す。嘉は首を折る。獲るはその醜に匪ず。咎なし。

読み:王が出征し、よき功があります。首魁の首を折り、捕らえるのはその一族すべてではありません。明らかに区別するので咎はありません。