六十四卦一覧
35
火地晋
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易経第 35 卦

火地晋 · 明るさが地上に進む

晋は、明るさが地上に出る卦です。前へ進み、光が見える場へ出ます。ただし進むほど、徳を自ら明らかにし、失得に心を奪われないことが大切です。

本卦 · 卦辞 · 象伝 · 六爻 · 読卦

第35卦 晋の物語図。角を立てて邑へ向かう姿。 角を立てて邑へ向かう姿

読卦への応用

第35卦 晋が示すこと

晋は、明るさが地上に出る卦です。前へ進み、光が見える場へ出ます。ただし進むほど、徳を自ら明らかにし、失得に心を奪われないことが大切です。 晋は、進展、昇進、評判、明るい場所へ出る時の卦です。摧かれるような進み、愁いを伴う進み、衆に信じられる進み、鼠のような進みが分かれます。読卦では、進む目的と徳の明るさを見ます。

  • 第35卦 晋は、日々の選択とふるまいに戻しながら、「明るさが地上に進む」というテーマを読む卦です。
  • 卦辞、象伝、上下の八卦を合わせて見て、場全体の形を先に受けとめます。
  • 変爻がある時は、本卦から之卦へ急がず、動いている爻の声を中心に読みます。

この卦が現れる時

  1. 場の形を静かに見直す時です。 晋は、明るさが地上に出る卦です。前へ進み、光が見える場へ出ます。ただし進むほど、徳を自ら明らかにし、失得に心を奪われないことが大切です。
  2. すぐ結論にせず、応じ方を整えます。 晋は、何が起きるかを決めつけるためではなく、いまの態度、間合い、次の一手を澄ませるために現れます。
  3. 変爻がある時は重みがそこに集まります。 6 または 9 の爻は、すでに動き始めている場所です。本卦を読んだうえで、その爻を確かめ、最後に之卦を変化の向きとして添えます。

この卦をどう活かすか

人との関わり

晋は、相手を動かす読みではなく、関係の中で自分がどの姿勢を保つかを照らします。近づく、待つ、支える、境を置くなど、卦の調子に合う距離を選びます。

仕事と決定

まず本卦の形から、急ぐべき所と整えるべき所を分けます。変爻があるなら、そこを実務上の焦点とし、之卦は確定した結果ではなく次に開く気配として扱います。

内面の稽古

晋は、外の出来事だけでなく、心の癖、待ち方、言葉の選び方を映します。読卦を一つの小さな実践へ戻すことで、卦は日常の稽古になります。

文脈とつまずきやすい所

  • 第35卦 晋を、必ずこうなるという告げごととして扱わないこと。卦は場の形と応じ方を示します。
  • 変爻を飛ばして之卦だけで結論にしないこと。動いている爻が、読卦のもっとも具体的な手がかりです。
  • 都合のよい一文だけを抜き出さず、卦辞、象伝、六爻、上下の八卦を同じ場の中で読み合わせること。

第 35 卦を文脈の中で読む

第 35 卦 よくある確認

第35卦 晋は何を意味しますか。

「明るさが地上に進む」を手がかりに、いまの場の形とふるまいの調子を読みます。晋は結論を急がせる卦ではなく、まず本卦の働きを落ち着いて見るための入口です。

晋に変爻がある時はどう読みますか。

本卦を先に読み、次に変爻の本文を確かめます。複数の変爻がある場合も、急いで一つにまとめず、どの位置で何が動いているかを見てから之卦を添えます。

晋の之卦は未来を表しますか。

之卦は決まった未来ではありません。変爻が動いた時に開く方向や、場の移り方を示す補助の卦として読みます。

本文

卦辞と象伝

卦辞

卦辞:晋。康侯、用て馬を錫わること蕃庶。昼日に三たび接せらる。

読み:晋では、康侯が多くの馬を賜り、昼のうちに三度まみえます。進む力は認められ、明るい場で用いられます。

象伝

象伝:明、地上に出づ、晋。君子以て自ら明徳を昭らかにす。

読み:明るさが地上に出ます。君子はこれを見て、自ら明徳を明らかにします。見せびらかすのでなく、徳が見えるよう整えます。

読卦の要点

卦の働き

晋は、進展、昇進、評判、明るい場所へ出る時の卦です。摧かれるような進み、愁いを伴う進み、衆に信じられる進み、鼠のような進みが分かれます。読卦では、進む目的と徳の明るさを見ます。

上下の八卦

下卦は坤、上卦は離です。内には地の受ける力、外には火の明るさがあります。地上に光が出て、広く見えるようになります。

上卦:離(火) 明らかに照らすこと
下卦:坤(地) 受けとめる厚み

物語図

物語では、朝の光の中で使者が馬を賜り、都へ進みます。歓びだけでなく、鼠のようにこそこそ進む危うさも見え、最後は角を立てた進み方を戒めます。

第1図 地上へ昇る朝の光
第2図 馬を賜る康侯
第3図 愁いを帯びて進む使者
第4図 人々が信を寄せる広場
第5図 物陰を走る小さな鼠
第6図 角を立てて邑へ向かう姿

この物語図が合う理由

晋の物語図は、光が地上に昇る場面を通して、進むことの明暗を描きます。接見、愁い、衆の信、鼠、角が、前進の質を見分けさせます。

六爻

爻は下から上へ読みます。変爻がある読卦では、その本文を本卦の中で読み、必要に応じて之卦との関係を見ます。

初六 陰爻

爻辞:晋如たり摧如たり。貞吉。孚とせられず。裕なれば咎なし。

読み:進もうとして摧かれるようです。正しければ吉です。信じられなくても、ゆとりを保てば咎はありません。

六二 陰爻

爻辞:晋如たり愁如たり。貞吉。大いなる福をその王母に受く。

読み:進みながら愁います。正しければ吉で、大きな福を王母から受けます。

六三 陰爻

爻辞:衆允す。悔亡ぶ。

読み:人々が信じます。悔いは亡びます。進む力が独りよがりではなくなります。

九四 陽爻

爻辞:晋如たり鼫鼠たり。貞なれども厲うし。

読み:進む姿が大鼠のようです。正しく見えても危うく、隠れた欲が混じります。

六五 陰爻

爻辞:悔亡ぶ。失得恤うる勿れ。往けば吉、利ろしからざるなし。

読み:悔いは亡びます。失うこと得ることを憂えず、往けば吉で、利のないところはありません。

上九 陽爻

爻辞:その角に晋む。用て邑を伐つ。厲けれども吉、咎なし。貞なれども吝。

読み:角で進みます。邑を伐つには用いられますが、危うさがあります。吉で咎はなくても、正しさだけでは吝が残ります。