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44
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易経第 44 卦

天風姤 · 思いがけない出会いを慎む

姤は、天の下に風がある卦です。思いがけず出会う力があります。出会いそのものを否定するのではなく、強く入り込むものを初めに見分け、制することが求められます。

本卦 · 卦辞 · 象伝 · 六爻 · 読卦

第44卦 姤の物語図。天の下を吹き抜ける風。 天の下を吹き抜ける風

読卦への応用

第44卦 姤が示すこと

姤は、天の下に風がある卦です。思いがけず出会う力があります。出会いそのものを否定するのではなく、強く入り込むものを初めに見分け、制することが求められます。 姤は、突然入ってくる人、情報、欲、機会を読む卦です。金柅につなぐ初め、包みの中の魚、賓に利がない時、杞で瓜を包む時があります。読卦では、出会いを受ける前に境界を見ます。

  • 第44卦 姤は、日々の選択とふるまいに戻しながら、「思いがけない出会いを慎む」というテーマを読む卦です。
  • 卦辞、象伝、上下の八卦を合わせて見て、場全体の形を先に受けとめます。
  • 変爻がある時は、本卦から之卦へ急がず、動いている爻の声を中心に読みます。

この卦が現れる時

  1. 場の形を静かに見直す時です。 姤は、天の下に風がある卦です。思いがけず出会う力があります。出会いそのものを否定するのではなく、強く入り込むものを初めに見分け、制することが求められます。
  2. すぐ結論にせず、応じ方を整えます。 姤は、何が起きるかを決めつけるためではなく、いまの態度、間合い、次の一手を澄ませるために現れます。
  3. 変爻がある時は重みがそこに集まります。 6 または 9 の爻は、すでに動き始めている場所です。本卦を読んだうえで、その爻を確かめ、最後に之卦を変化の向きとして添えます。

この卦をどう活かすか

人との関わり

姤は、相手を動かす読みではなく、関係の中で自分がどの姿勢を保つかを照らします。近づく、待つ、支える、境を置くなど、卦の調子に合う距離を選びます。

仕事と決定

まず本卦の形から、急ぐべき所と整えるべき所を分けます。変爻があるなら、そこを実務上の焦点とし、之卦は確定した結果ではなく次に開く気配として扱います。

内面の稽古

姤は、外の出来事だけでなく、心の癖、待ち方、言葉の選び方を映します。読卦を一つの小さな実践へ戻すことで、卦は日常の稽古になります。

文脈とつまずきやすい所

  • 第44卦 姤を、必ずこうなるという告げごととして扱わないこと。卦は場の形と応じ方を示します。
  • 変爻を飛ばして之卦だけで結論にしないこと。動いている爻が、読卦のもっとも具体的な手がかりです。
  • 都合のよい一文だけを抜き出さず、卦辞、象伝、六爻、上下の八卦を同じ場の中で読み合わせること。

第 44 卦を文脈の中で読む

第 44 卦 よくある確認

第44卦 姤は何を意味しますか。

「思いがけない出会いを慎む」を手がかりに、いまの場の形とふるまいの調子を読みます。姤は結論を急がせる卦ではなく、まず本卦の働きを落ち着いて見るための入口です。

姤に変爻がある時はどう読みますか。

本卦を先に読み、次に変爻の本文を確かめます。複数の変爻がある場合も、急いで一つにまとめず、どの位置で何が動いているかを見てから之卦を添えます。

姤の之卦は未来を表しますか。

之卦は決まった未来ではありません。変爻が動いた時に開く方向や、場の移り方を示す補助の卦として読みます。

本文

卦辞と象伝

卦辞

卦辞:姤。女壮んなり。女を取るに用うる勿れ。

読み:姤は、女が壮んです。女を取ることに用いてはいけません。強い出会いは魅力的ですが、軽く結べるものではありません。

象伝

象伝:天下に風あり、姤。后以て命を施し四方に誥ぐ。

読み:天の下に風があります。后(きみ)はこの象を見て、命を施し、四方に告げます。出会った力を、私的な衝動でなく公の言葉へ整えます。

読卦の要点

卦の働き

姤は、突然入ってくる人、情報、欲、機会を読む卦です。金柅につなぐ初め、包みの中の魚、賓に利がない時、杞で瓜を包む時があります。読卦では、出会いを受ける前に境界を見ます。

上下の八卦

下卦は巽、上卦は乾です。内には風の入りこむ働き、外には天の健やかさがあります。小さく入り込むものが、大きな力に触れます。

上卦:乾(天) 健やかな創始
下卦:巽(風) 入りこむはたらき

物語図

物語では、城の門に風が吹き込み、見知らぬ客が現れます。門番は魚の包みを確かめ、瓜を葉で包むように、出会いをすぐ結びにせず、形を整えます。

第1図 天の下を吹き抜ける風
第2図 城門に現れる見知らぬ客
第3図 金柅につながれる小さな豕
第4図 包みの中にある魚
第5図 杞の葉で包まれた瓜
第6図 角で出会う高い影

この物語図が合う理由

姤の物語図は、突然の客、つながれた豕、包まれた魚、包まれた瓜を通して、出会いの強さと慎みを描きます。早く制することが、後の凶を防ぎます。

六爻

爻は下から上へ読みます。変爻がある読卦では、その本文を本卦の中で読み、必要に応じて之卦との関係を見ます。

初六 陰爻

爻辞:金柅に繋ぐ。貞吉。往くところあれば凶を見る。羸豕孚として蹢躅す。

読み:金の止め木につなぎます。正しければ吉です。進むところがあれば凶を見ます。弱い豕であっても、まことに跳ね動こうとします。

九二 陽爻

爻辞:包に魚あり。咎なし。賓に利ろしからず。

読み:包みの中に魚があります。咎はありませんが、賓には利がありません。内に留めるべきものがあります。

九三 陽爻

爻辞:臀に膚なし。その行くこと次且たり。厲うけれども大なる咎なし。

読み:尻に皮がなく、進むことがためらわれます。危うさはありますが、大きな咎はありません。

九四 陽爻

爻辞:包に魚なし。凶を起こす。

読み:包みの中に魚がありません。凶を起こします。守るべき中身を失っています。

九五 陽爻

爻辞:杞を以て瓜を包む。章を含む。天より隕るるあり。

読み:杞の葉で瓜を包みます。美質を内に含みます。天から落ちてくるものがあります。出会いは人の計らいを超えます。

上九 陽爻

爻辞:その角に姤う。吝。咎なし。

読み:角で出会います。吝ですが、咎はありません。出会いが硬く、和らぎにくい形になっています。