六十四卦一覧
46
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易経第 46 卦

地風升 · 小さく積んで高く昇る

升は、地の中に木が生える卦です。急に高みに飛ぶのではなく、小さく積み、順に徳を重ねて昇ります。大人を見ることが助けになり、憂えず南へ進む時です。

本卦 · 卦辞 · 象伝 · 六爻 · 読卦

第46卦 升の物語図。暗がりへ昇り続ける影。 暗がりへ昇り続ける影

読卦への応用

第46卦 升が示すこと

升は、地の中に木が生える卦です。急に高みに飛ぶのではなく、小さく積み、順に徳を重ねて昇ります。大人を見ることが助けになり、憂えず南へ進む時です。 升は、昇進、成長、学び、地道な前進を読む卦です。信じられて昇る初め、虚邑に昇る時、岐山で享する時、階を昇る時、冥く昇る終わりがあります。読卦では、段階を飛ばさず何を積むかを見ます。

  • 第46卦 升は、日々の選択とふるまいに戻しながら、「小さく積んで高く昇る」というテーマを読む卦です。
  • 卦辞、象伝、上下の八卦を合わせて見て、場全体の形を先に受けとめます。
  • 変爻がある時は、本卦から之卦へ急がず、動いている爻の声を中心に読みます。

この卦が現れる時

  1. 場の形を静かに見直す時です。 升は、地の中に木が生える卦です。急に高みに飛ぶのではなく、小さく積み、順に徳を重ねて昇ります。大人を見ることが助けになり、憂えず南へ進む時です。
  2. すぐ結論にせず、応じ方を整えます。 升は、何が起きるかを決めつけるためではなく、いまの態度、間合い、次の一手を澄ませるために現れます。
  3. 変爻がある時は重みがそこに集まります。 6 または 9 の爻は、すでに動き始めている場所です。本卦を読んだうえで、その爻を確かめ、最後に之卦を変化の向きとして添えます。

この卦をどう活かすか

人との関わり

升は、相手を動かす読みではなく、関係の中で自分がどの姿勢を保つかを照らします。近づく、待つ、支える、境を置くなど、卦の調子に合う距離を選びます。

仕事と決定

まず本卦の形から、急ぐべき所と整えるべき所を分けます。変爻があるなら、そこを実務上の焦点とし、之卦は確定した結果ではなく次に開く気配として扱います。

内面の稽古

升は、外の出来事だけでなく、心の癖、待ち方、言葉の選び方を映します。読卦を一つの小さな実践へ戻すことで、卦は日常の稽古になります。

文脈とつまずきやすい所

  • 第46卦 升を、必ずこうなるという告げごととして扱わないこと。卦は場の形と応じ方を示します。
  • 変爻を飛ばして之卦だけで結論にしないこと。動いている爻が、読卦のもっとも具体的な手がかりです。
  • 都合のよい一文だけを抜き出さず、卦辞、象伝、六爻、上下の八卦を同じ場の中で読み合わせること。

第 46 卦を文脈の中で読む

第 46 卦 よくある確認

第46卦 升は何を意味しますか。

「小さく積んで高く昇る」を手がかりに、いまの場の形とふるまいの調子を読みます。升は結論を急がせる卦ではなく、まず本卦の働きを落ち着いて見るための入口です。

升に変爻がある時はどう読みますか。

本卦を先に読み、次に変爻の本文を確かめます。複数の変爻がある場合も、急いで一つにまとめず、どの位置で何が動いているかを見てから之卦を添えます。

升の之卦は未来を表しますか。

之卦は決まった未来ではありません。変爻が動いた時に開く方向や、場の移り方を示す補助の卦として読みます。

本文

卦辞と象伝

卦辞

卦辞:升。元いに亨る。用て大人を見る。恤うる勿れ。南征すれば吉。

読み:升は大いに通ります。大人を見ることを用います。憂えることはありません。南へ進めば吉です。

象伝

象伝:地中に木を生ず、升。君子以て順徳、少を積みて高大にす。

読み:地の中に木が生えます。君子はこれを見て、徳に順い、小さなものを積んで高く大きくします。昇る力は積み重ねから生まれます。

読卦の要点

卦の働き

升は、昇進、成長、学び、地道な前進を読む卦です。信じられて昇る初め、虚邑に昇る時、岐山で享する時、階を昇る時、冥く昇る終わりがあります。読卦では、段階を飛ばさず何を積むかを見ます。

上下の八卦

下卦は巽、上卦は坤です。内には風または木の入りこむ働き、外には地の受ける力があります。木が地中から上へ伸びる形です。

上卦:坤(地) 受けとめる厚み
下卦:巽(風) 入りこむはたらき

物語図

物語では、若木が土の中から少しずつ伸びます。旅人は階を一段ずつ上り、山の祭りへ向かいます。高みは遠いですが、積み重ねる歩みは確かです。

第1図 地中から伸びる若木
第2図 一段ずつ上る石段
第3図 大人に会う旅人
第4図 何もない邑へ昇る道
第5図 岐山の祭りの火
第6図 暗がりへ昇り続ける影

この物語図が合う理由

升の物語図は、地中の木、階、山の祭りを通して、昇ることを急な跳躍でなく積み重ねとして描きます。南征の吉と冥升の戒めが、進む方向を示します。

六爻

爻は下から上へ読みます。変爻がある読卦では、その本文を本卦の中で読み、必要に応じて之卦との関係を見ます。

初六 陰爻

爻辞:允に升る。大吉。

読み:まことに昇ります。大いに吉です。初めの上昇が道にかなっています。

九二 陽爻

爻辞:孚ありて乃ち禴を用うるに利ろし。咎なし。

読み:誠があれば、質素な祭りを用いるにも利があります。咎はありません。飾りより誠が昇る力になります。

九三 陽爻

爻辞:虚邑に升る。

読み:人のいない邑に昇ります。妨げは少ないものの、満たすべき空白があります。

六四 陰爻

爻辞:王用て岐山に亨す。吉、咎なし。

読み:王が岐山で享します。吉で、咎はありません。昇る力が祭りと秩序に結ばれます。

六五 陰爻

爻辞:貞吉。階に升る。

読み:正しければ吉です。階を昇ります。段階を得て進む時です。

上六 陰爻

爻辞:冥升。息まざるの貞に利ろし。

読み:冥く昇ります。止まない正しさには利がありますが、見えない上昇には慎みが必要です。