六十四卦一覧
54
帰妹
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易経第 54 卦

帰妹

雷沢帰妹 · 急な結びつきを慎み役目を知る

帰妹は、沢の上に雷がある卦です。悦びの上に動きが起こり、結びつきが急ぎます。けれども順序や立場が整わない結びつきは、進めば凶となり、利を得にくいものです。

本卦 · 卦辞 · 象伝 · 六爻 · 読卦

第54卦 帰妹の物語図。沢の上に鳴る雷。 沢の上に鳴る雷

読卦への応用

第54卦 帰妹が示すこと

帰妹は、沢の上に雷がある卦です。悦びの上に動きが起こり、結びつきが急ぎます。けれども順序や立場が整わない結びつきは、進めば凶となり、利を得にくいものです。 帰妹は、結婚、提携、従属的な役割、時期のずれを読む卦です。娣として帰ぐ初め、片目で見る幽人、待つ身、期を過ぎて帰ぐ時、月が望に近い時、空の筐と血のない羊が現れます。読卦では、結びの勢いより、立場と終わり方を見ます。

  • 第54卦 帰妹は、日々の選択とふるまいに戻しながら、「急な結びつきを慎み役目を知る」というテーマを読む卦です。
  • 卦辞、象伝、上下の八卦を合わせて見て、場全体の形を先に受けとめます。
  • 変爻がある時は、本卦から之卦へ急がず、動いている爻の声を中心に読みます。

この卦が現れる時

  1. 場の形を静かに見直す時です。 帰妹は、沢の上に雷がある卦です。悦びの上に動きが起こり、結びつきが急ぎます。けれども順序や立場が整わない結びつきは、進めば凶となり、利を得にくいものです。
  2. すぐ結論にせず、応じ方を整えます。 帰妹は、何が起きるかを決めつけるためではなく、いまの態度、間合い、次の一手を澄ませるために現れます。
  3. 変爻がある時は重みがそこに集まります。 6 または 9 の爻は、すでに動き始めている場所です。本卦を読んだうえで、その爻を確かめ、最後に之卦を変化の向きとして添えます。

この卦をどう活かすか

人との関わり

帰妹は、相手を動かす読みではなく、関係の中で自分がどの姿勢を保つかを照らします。近づく、待つ、支える、境を置くなど、卦の調子に合う距離を選びます。

仕事と決定

まず本卦の形から、急ぐべき所と整えるべき所を分けます。変爻があるなら、そこを実務上の焦点とし、之卦は確定した結果ではなく次に開く気配として扱います。

内面の稽古

帰妹は、外の出来事だけでなく、心の癖、待ち方、言葉の選び方を映します。読卦を一つの小さな実践へ戻すことで、卦は日常の稽古になります。

文脈とつまずきやすい所

  • 第54卦 帰妹を、必ずこうなるという告げごととして扱わないこと。卦は場の形と応じ方を示します。
  • 変爻を飛ばして之卦だけで結論にしないこと。動いている爻が、読卦のもっとも具体的な手がかりです。
  • 都合のよい一文だけを抜き出さず、卦辞、象伝、六爻、上下の八卦を同じ場の中で読み合わせること。

第 54 卦を文脈の中で読む

第 54 卦 よくある確認

第54卦 帰妹は何を意味しますか。

「急な結びつきを慎み役目を知る」を手がかりに、いまの場の形とふるまいの調子を読みます。帰妹は結論を急がせる卦ではなく、まず本卦の働きを落ち着いて見るための入口です。

帰妹に変爻がある時はどう読みますか。

本卦を先に読み、次に変爻の本文を確かめます。複数の変爻がある場合も、急いで一つにまとめず、どの位置で何が動いているかを見てから之卦を添えます。

帰妹の之卦は未来を表しますか。

之卦は決まった未来ではありません。変爻が動いた時に開く方向や、場の移り方を示す補助の卦として読みます。

本文

卦辞と象伝

卦辞

卦辞:帰妹。征けば凶。利ろしきところなし。

読み:帰妹は、進めば凶です。利のあるところはありません。気持ちの動きだけで結びを急がないことが大切です。

象伝

象伝:沢上に雷あり、帰妹。君子以て終わりを永くし敝れを知る。

読み:沢の上に雷があります。君子はこれを見て、終わりを永く見て、破れを知ります。始まりの勢いだけでなく、後の形を見ます。

読卦の要点

卦の働き

帰妹は、結婚、提携、従属的な役割、時期のずれを読む卦です。娣として帰ぐ初め、片目で見る幽人、待つ身、期を過ぎて帰ぐ時、月が望に近い時、空の筐と血のない羊が現れます。読卦では、結びの勢いより、立場と終わり方を見ます。

上下の八卦

下卦は兌、上卦は震です。内には沢の悦び、外には雷の動きがあります。喜びが動き出しますが、秩序を越えると不安定になります。

上卦:震(雷) 動き出す力
下卦:兌(沢) 開き、親しむこと

物語図

物語では、若い妹が行列の端で嫁ぎます。衣は華やかでなく、月は満ちきらず、最後には空の籠と血のない羊が残ります。結びの形を慎む物語です。

第1図 沢の上に鳴る雷
第2図 嫁ぐ妹の静かな行列
第3図 跛でも歩む付き添い
第4図 期を過ぎて待つ門
第5図 望に近い月と素朴な袂
第6図 空の筐と血のない羊

この物語図が合う理由

帰妹の物語図は、嫁ぐ行列、妹と娣、遅れた時期、月、空の筐を通して、結びつきの不均衡を描きます。急ぐほど、終わりを遠く見る必要があります。

六爻

爻は下から上へ読みます。変爻がある読卦では、その本文を本卦の中で読み、必要に応じて之卦との関係を見ます。

初九 陽爻

爻辞:帰妹、娣を以てす。跛よく履む。征けば吉。

読み:妹が娣として嫁ぎます。跛でも歩けます。進めば吉です。低い立場でも役目を果たします。

九二 陽爻

爻辞:眇よく視る。幽人の貞に利ろし。

読み:片目でも見ることができます。幽人の正しさに利があります。目立たず内を保ちます。

六三 陰爻

爻辞:帰妹、須を以てす。反り帰りて娣を以てす。

読み:妹が待つ身として嫁ごうとします。戻って、娣として帰ります。望んだ立場とは違う形になります。

九四 陽爻

爻辞:帰妹、期を愆る。遅れて帰ぐに時あり。

読み:妹が嫁ぐ時期を過ぎます。遅れて嫁ぐにも時があります。急がないことで整う場合があります。

六五 陰爻

爻辞:帝乙、妹を帰がしむ。その君の袂は、その娣の袂の良きに如かず。月ほとんど望なり。吉。

読み:帝乙が妹を嫁がせます。主たる女性の袂は、娣の袂ほど立派ではありません。月は望に近く、吉です。質素さが尊さになります。

上六 陰爻

爻辞:女、筐を承けて実なし。士、羊を刲きて血なし。利ろしきところなし。

読み:女が筐を受けても中身がありません。士が羊を裂いても血がありません。利のあるところはありません。形だけで実がありません。