易経第 60 卦
節
水沢節 · 限りを設けて通りを保つ
節は、沢の上に水がある卦です。水は器に入り、限りを得て保たれます。節度は通りますが、苦しい節は長く正しさを保てません。限りは、生かすためにあります。
本卦 · 卦辞 · 象伝 · 六爻 · 読卦
苦しい節で締まる縄
読卦への応用
第60卦 節が示すこと
節は、沢の上に水がある卦です。水は器に入り、限りを得て保たれます。節度は通りますが、苦しい節は長く正しさを保てません。限りは、生かすためにあります。 節は、規則、予算、時間、約束、境界を読む卦です。戸庭を出ない無咎、門庭を出ない凶、節しない嘆き、安らかな節、甘い節、苦しい節があります。読卦では、どの限りが助け、どの限りが苦しすぎるかを見ます。
- 第60卦 節は、日々の選択とふるまいに戻しながら、「限りを設けて通りを保つ」というテーマを読む卦です。
- 卦辞、象伝、上下の八卦を合わせて見て、場全体の形を先に受けとめます。
- 変爻がある時は、本卦から之卦へ急がず、動いている爻の声を中心に読みます。
この卦が現れる時
- 場の形を静かに見直す時です。 節は、沢の上に水がある卦です。水は器に入り、限りを得て保たれます。節度は通りますが、苦しい節は長く正しさを保てません。限りは、生かすためにあります。
- すぐ結論にせず、応じ方を整えます。 節は、何が起きるかを決めつけるためではなく、いまの態度、間合い、次の一手を澄ませるために現れます。
- 変爻がある時は重みがそこに集まります。 6 または 9 の爻は、すでに動き始めている場所です。本卦を読んだうえで、その爻を確かめ、最後に之卦を変化の向きとして添えます。
この卦をどう活かすか
人との関わり
節は、相手を動かす読みではなく、関係の中で自分がどの姿勢を保つかを照らします。近づく、待つ、支える、境を置くなど、卦の調子に合う距離を選びます。
仕事と決定
まず本卦の形から、急ぐべき所と整えるべき所を分けます。変爻があるなら、そこを実務上の焦点とし、之卦は確定した結果ではなく次に開く気配として扱います。
内面の稽古
節は、外の出来事だけでなく、心の癖、待ち方、言葉の選び方を映します。読卦を一つの小さな実践へ戻すことで、卦は日常の稽古になります。
文脈とつまずきやすい所
- 第60卦 節を、必ずこうなるという告げごととして扱わないこと。卦は場の形と応じ方を示します。
- 変爻を飛ばして之卦だけで結論にしないこと。動いている爻が、読卦のもっとも具体的な手がかりです。
- 都合のよい一文だけを抜き出さず、卦辞、象伝、六爻、上下の八卦を同じ場の中で読み合わせること。
第 60 卦を文脈の中で読む
第 60 卦 よくある確認
第60卦 節は何を意味しますか。
「限りを設けて通りを保つ」を手がかりに、いまの場の形とふるまいの調子を読みます。節は結論を急がせる卦ではなく、まず本卦の働きを落ち着いて見るための入口です。
節に変爻がある時はどう読みますか。
本卦を先に読み、次に変爻の本文を確かめます。複数の変爻がある場合も、急いで一つにまとめず、どの位置で何が動いているかを見てから之卦を添えます。
節の之卦は未来を表しますか。
之卦は決まった未来ではありません。変爻が動いた時に開く方向や、場の移り方を示す補助の卦として読みます。
本文
卦辞と象伝
卦辞
卦辞:節。亨る。苦節は貞にすべからず。
読み:節は通ります。苦しすぎる節は正しさにできません。節度は必要ですが、命を狭めすぎてはいけません。
象伝
象伝:沢上に水あり、節。君子以て数度を制し徳行を議す。
読み:沢の上に水があります。君子はこれを見て、数と度を定め、徳の行いを議します。限りを明らかにして、働きを整えます。
読卦の要点
卦の働き
節は、規則、予算、時間、約束、境界を読む卦です。戸庭を出ない無咎、門庭を出ない凶、節しない嘆き、安らかな節、甘い節、苦しい節があります。読卦では、どの限りが助け、どの限りが苦しすぎるかを見ます。
上下の八卦
下卦は兌、上卦は坎です。内には沢の悦び、外には水の険があります。悦びを器に納め、険に流されないための節が働きます。
物語図
物語では、沢の堤に水門が置かれます。戸庭や門庭を出るかどうか、甘い節と苦しい節の違いを確かめながら、村は水を分けて暮らしを保ちます。
この物語図が合う理由
節の物語図は、水門、戸庭、門庭、度量の札を通して、限りが自由を奪うだけでなく流れを保つことを描きます。
六爻
爻は下から上へ読みます。変爻がある読卦では、その本文を本卦の中で読み、必要に応じて之卦との関係を見ます。
爻辞:戸庭を出でず。咎なし。
読み:戸庭を出ません。咎はありません。初めは内に留まり、限りを守ります。
爻辞:門庭を出でず。凶。
読み:門庭を出ません。凶です。出るべき時に限りへ閉じこもっています。
爻辞:節せざれば則ち嗟く。咎なし。
読み:節しなければ嘆くことになります。咎はありません。限りを置かなかった結果を知ります。
爻辞:安節。亨る。
読み:安らかな節です。通ります。無理のない限りが、暮らしを支えます。
爻辞:甘節。吉。往けば尚ばるるあり。
読み:甘い節です。吉です。進めば尊ばれることがあります。人が受け入れられる限りです。
爻辞:苦節。貞なれば凶。悔亡ぶ。
読み:苦しい節です。正しく続けようとすれば凶です。悔いは亡びますが、厳しすぎる限りは改めるべきです。