六十四卦一覧
62
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易経第 62 卦

小過

雷山小過 · 小さく過ぎて低く慎む

小過は、山の上に雷がある卦です。大きく飛ぶより、小さく過ぎることが許されます。飛ぶ鳥の音は上へ行くな、下へ行けと告げます。低く慎むほど吉です。

本卦 · 卦辞 · 象伝 · 六爻 · 読卦

第62卦 小過の物語図。低く飛んで音を残す鳥。 低く飛んで音を残す鳥

読卦への応用

第62卦 小過が示すこと

小過は、山の上に雷がある卦です。大きく飛ぶより、小さく過ぎることが許されます。飛ぶ鳥の音は上へ行くな、下へ行けと告げます。低く慎むほど吉です。 小過は、小さな例外、慎み、控えめな修正を読む卦です。飛鳥の凶、祖を過ぎて妣に遇う時、過ぎて防がねば戕われる時、過ぎずに遇う時、密雲と穴の中の獲物、遇わず過ぎる終わりがあります。読卦では、大きく構えず、低く小さく整える道を見ます。

  • 第62卦 小過は、日々の選択とふるまいに戻しながら、「小さく過ぎて低く慎む」というテーマを読む卦です。
  • 卦辞、象伝、上下の八卦を合わせて見て、場全体の形を先に受けとめます。
  • 変爻がある時は、本卦から之卦へ急がず、動いている爻の声を中心に読みます。

この卦が現れる時

  1. 場の形を静かに見直す時です。 小過は、山の上に雷がある卦です。大きく飛ぶより、小さく過ぎることが許されます。飛ぶ鳥の音は上へ行くな、下へ行けと告げます。低く慎むほど吉です。
  2. すぐ結論にせず、応じ方を整えます。 小過は、何が起きるかを決めつけるためではなく、いまの態度、間合い、次の一手を澄ませるために現れます。
  3. 変爻がある時は重みがそこに集まります。 6 または 9 の爻は、すでに動き始めている場所です。本卦を読んだうえで、その爻を確かめ、最後に之卦を変化の向きとして添えます。

この卦をどう活かすか

人との関わり

小過は、相手を動かす読みではなく、関係の中で自分がどの姿勢を保つかを照らします。近づく、待つ、支える、境を置くなど、卦の調子に合う距離を選びます。

仕事と決定

まず本卦の形から、急ぐべき所と整えるべき所を分けます。変爻があるなら、そこを実務上の焦点とし、之卦は確定した結果ではなく次に開く気配として扱います。

内面の稽古

小過は、外の出来事だけでなく、心の癖、待ち方、言葉の選び方を映します。読卦を一つの小さな実践へ戻すことで、卦は日常の稽古になります。

文脈とつまずきやすい所

  • 第62卦 小過を、必ずこうなるという告げごととして扱わないこと。卦は場の形と応じ方を示します。
  • 変爻を飛ばして之卦だけで結論にしないこと。動いている爻が、読卦のもっとも具体的な手がかりです。
  • 都合のよい一文だけを抜き出さず、卦辞、象伝、六爻、上下の八卦を同じ場の中で読み合わせること。

第 62 卦を文脈の中で読む

第 62 卦 よくある確認

第62卦 小過は何を意味しますか。

「小さく過ぎて低く慎む」を手がかりに、いまの場の形とふるまいの調子を読みます。小過は結論を急がせる卦ではなく、まず本卦の働きを落ち着いて見るための入口です。

小過に変爻がある時はどう読みますか。

本卦を先に読み、次に変爻の本文を確かめます。複数の変爻がある場合も、急いで一つにまとめず、どの位置で何が動いているかを見てから之卦を添えます。

小過の之卦は未来を表しますか。

之卦は決まった未来ではありません。変爻が動いた時に開く方向や、場の移り方を示す補助の卦として読みます。

本文

卦辞と象伝

卦辞

卦辞:小過。亨る。貞に利ろし。小事には可なり。大事には不可なり。飛鳥これが音を遺す。上るに宜しからず、下るに宜し。大吉。

読み:小過は通ります。正しさに利があります。小事にはよく、大事には向きません。飛ぶ鳥が音を残します。上るより下るのがよく、大いに吉です。

象伝

象伝:山上に雷あり、小過。君子以て行いは恭に過ぎ、喪は哀に過ぎ、用は倹に過ぐ。

読み:山の上に雷があります。君子はこれを見て、行いでは恭しさに過ぎ、喪では哀しみに過ぎ、用いる時は倹しさに過ぎます。小さく過ぎるなら慎みへ向けます。

読卦の要点

卦の働き

小過は、小さな例外、慎み、控えめな修正を読む卦です。飛鳥の凶、祖を過ぎて妣に遇う時、過ぎて防がねば戕われる時、過ぎずに遇う時、密雲と穴の中の獲物、遇わず過ぎる終わりがあります。読卦では、大きく構えず、低く小さく整える道を見ます。

上下の八卦

下卦は艮、上卦は震です。内には山の止まり、外には雷の動きがあります。止まるべき土台の上で動きが起こり、過ぎる力を小さく保ちます。

上卦:震(雷) 動き出す力
下卦:艮(山) 止まり、養うこと

物語図

物語では、山の上で雷が鳴り、飛鳥が低く音を残します。旅人は祖を越えて妣に遇い、雲は厚くても雨にならず、最後に行き過ぎれば鳥は災いに触れます。

第1図 山の上に鳴る雷
第2図 低く飛んで音を残す鳥
第3図 祖を過ぎて妣に遇う道
第4図 防ぎを忘れた垣根
第5図 雨にならない西郊の密雲
第6図 穴の中に隠れた獲物

この物語図が合う理由

小過の物語図は、飛鳥、山上の雷、密雲、穴の獲物を通して、小さく過ぎることのよさと、行き過ぎる危うさを描きます。

六爻

爻は下から上へ読みます。変爻がある読卦では、その本文を本卦の中で読み、必要に応じて之卦との関係を見ます。

初六 陰爻

爻辞:飛鳥もって凶。

読み:飛鳥によって凶です。初めから高く飛びすぎています。

六二 陰爻

爻辞:その祖を過ぎてその妣に遇う。その君に及ばず、その臣に遇う。咎なし。

読み:祖を過ぎて妣に遇います。君には及ばず、臣に遇います。咎はありません。高すぎる相手でなく近い支えに会います。

九三 陽爻

爻辞:過ぎてこれを防がず。従って或いはこれを戕う。凶。

読み:過ぎても防ぎません。従って、ある者がこれを傷つけます。凶です。小さな過ぎを放置しています。

九四 陽爻

爻辞:咎なし。過ぎずしてこれに遇う。往けば厲うし、必ず戒めよ。永貞に用うる勿れ。

読み:咎はありません。過ぎずにこれに遇います。進めば危ういので必ず戒めます。長く正しさとして用いてはいけません。

六五 陰爻

爻辞:密雲雨ふらず。我が西郊よりす。公、弋して彼の穴に在るを取る。

読み:密雲がありますが雨は降りません。西郊から来ます。公は射て、穴にいるものを取ります。大きな雨ではなく、小さな獲物を得ます。

上六 陰爻

爻辞:遇わずしてこれを過ぐ。飛鳥これに離る。凶。これを災眚と謂う。

読み:遇わずに過ぎます。飛鳥がこれにかかります。凶です。これを災いといいます。過ぎる力が限りを越えています。