六十四卦一覧
3
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易経第 3 卦

水雷屯 · 始まりの混み合いを整える

屯は、何かが本当に生まれようとしているのに、条件がまだ絡み合っている卦です。進む力はありますが、まず支え、役割、順序を整える必要があります。

本卦 · 卦辞 · 象伝 · 六爻 · 読卦

第3卦 屯の物語図。案内なく森へ入る人。 案内なく森へ入る人

読卦への応用

第3卦 屯が示すこと

屯は、何かが本当に生まれようとしているのに、条件がまだ絡み合っている卦です。進む力はありますが、まず支え、役割、順序を整える必要があります。 屯は、新しい仕事、関係、習慣、計画が始まる時の難しさを示します。難しいから退くのではなく、難しいからこそ、助けを求め、焦点を絞り、小さな形から始めます。

  • 第3卦 屯は、日々の選択とふるまいに戻しながら、「始まりの混み合いを整える」というテーマを読む卦です。
  • 卦辞、象伝、上下の八卦を合わせて見て、場全体の形を先に受けとめます。
  • 変爻がある時は、本卦から之卦へ急がず、動いている爻の声を中心に読みます。

この卦が現れる時

  1. 場の形を静かに見直す時です。 屯は、何かが本当に生まれようとしているのに、条件がまだ絡み合っている卦です。進む力はありますが、まず支え、役割、順序を整える必要があります。
  2. すぐ結論にせず、応じ方を整えます。 屯は、何が起きるかを決めつけるためではなく、いまの態度、間合い、次の一手を澄ませるために現れます。
  3. 変爻がある時は重みがそこに集まります。 6 または 9 の爻は、すでに動き始めている場所です。本卦を読んだうえで、その爻を確かめ、最後に之卦を変化の向きとして添えます。

この卦をどう活かすか

人との関わり

屯は、相手を動かす読みではなく、関係の中で自分がどの姿勢を保つかを照らします。近づく、待つ、支える、境を置くなど、卦の調子に合う距離を選びます。

仕事と決定

まず本卦の形から、急ぐべき所と整えるべき所を分けます。変爻があるなら、そこを実務上の焦点とし、之卦は確定した結果ではなく次に開く気配として扱います。

内面の稽古

屯は、外の出来事だけでなく、心の癖、待ち方、言葉の選び方を映します。読卦を一つの小さな実践へ戻すことで、卦は日常の稽古になります。

文脈とつまずきやすい所

  • 第3卦 屯を、必ずこうなるという告げごととして扱わないこと。卦は場の形と応じ方を示します。
  • 変爻を飛ばして之卦だけで結論にしないこと。動いている爻が、読卦のもっとも具体的な手がかりです。
  • 都合のよい一文だけを抜き出さず、卦辞、象伝、六爻、上下の八卦を同じ場の中で読み合わせること。

第 3 卦を文脈の中で読む

第 3 卦 よくある確認

第3卦 屯は何を意味しますか。

「始まりの混み合いを整える」を手がかりに、いまの場の形とふるまいの調子を読みます。屯は結論を急がせる卦ではなく、まず本卦の働きを落ち着いて見るための入口です。

屯に変爻がある時はどう読みますか。

本卦を先に読み、次に変爻の本文を確かめます。複数の変爻がある場合も、急いで一つにまとめず、どの位置で何が動いているかを見てから之卦を添えます。

屯の之卦は未来を表しますか。

之卦は決まった未来ではありません。変爻が動いた時に開く方向や、場の移り方を示す補助の卦として読みます。

本文

卦辞と象伝

卦辞

卦辞:屯。元亨、利貞。往く攸(ところ)あるに用うる勿(なか)れ。侯を建つるに利ろし。

読み:始まりには通る力がありますが、遠くへ急ぐ時ではありません。まず拠点を立て、責任を分け、守るべき筋を明らかにします。

象伝

象伝:雲雷、屯。君子以て経綸す。

読み:雲と雷が起こり、雨はまだ整いません。君子はこの象を見て、乱れた糸を経と緯に分け、物事を編み直します。

読卦の要点

卦の働き

屯は、新しい仕事、関係、習慣、計画が始まる時の難しさを示します。難しいから退くのではなく、難しいからこそ、助けを求め、焦点を絞り、小さな形から始めます。

上下の八卦

下卦は震、上卦は坎です。内には雷の動き、外には水の険があります。動きたい力が、外の難所に出会っています。

上卦:坎(水) 険を通る流れ
下卦:震(雷) 動き出す力

物語図

芽が固い土を割ろうとし、人と馬が行きつ戻りつします。森に入る場面、助けを求める場面、涙に至る場面が、始まりの各段階を示します。

第1図 土を割る小さな芽
第2図 馬が足を止める道
第3図 案内なく森へ入る人
第4図 縁を求めて進む一行
第5図 露をためた雲
第6図 涙を流す旅人

この物語図が合う理由

屯の物語図は、芽生えと混乱を同時に描くことで、始まりがすぐ完成ではないと伝えます。迷い、待ち、結び、資源を絞ることが、この卦の読みに合います。

六爻

爻は下から上へ読みます。変爻がある読卦では、その本文を本卦の中で読み、必要に応じて之卦との関係を見ます。

初九 陽爻

爻辞:磐桓たり。居貞に利ろし。侯を建つるに利ろし。

読み:ためらいは全て悪ではありません。止まって土台を守り、支えとなる中心を立てることが先です。

六二 陰爻

爻辞:屯如、邅如。馬に乗りて班如。寇にあらず、婚媾なり。女子貞にして字せず、十年にして乃ち字す。

読み:行き違いがありますが、敵意とは限りません。関係や約束は、十年を経てようやく実ることもあります。

六三 陰爻

爻辞:鹿に即きて虞なし。ただ林中に入る。君子は幾をみて、舎くにしかず。往けば吝。

読み:案内なく獲物を追うと、森に迷います。兆しを見て止めるほうが、さらに進むより賢明です。

六四 陰爻

爻辞:馬に乗りて班如。婚媾を求む。往けば吉、利ろしからざるなし。

読み:なお足踏みはありますが、結びつきや協力を求める進み方なら吉です。独走ではなく、合流します。

九五 陽爻

爻辞:その膏を屯す。小貞は吉、大貞は凶。

読み:恵みや資源が滞っています。小さく守るなら吉ですが、大きく押し広げると凶になります。

上六 陰爻

爻辞:馬に乗りて班如。泣血漣如。

読み:滞りが極まり、涙に至ります。ここではさらに費やすより、崩れた順序を認め、立て直す必要があります。