六十四卦一覧
37
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易経第 37 卦

家人

風火家人 · 家の内側から秩序を整える

家人は、火から風が出る卦です。家は小さな場ですが、言葉と行いの整いが、外へ広がる秩序になります。近い関係ほど、役目と節度が大切です。

本卦 · 卦辞 · 象伝 · 六爻 · 読卦

第37卦 家人の物語図。炉の火から流れる風。 炉の火から流れる風

読卦への応用

第37卦 家人が示すこと

家人は、火から風が出る卦です。家は小さな場ですが、言葉と行いの整いが、外へ広がる秩序になります。近い関係ほど、役目と節度が大切です。 家人は、家族、共同体、近い仕事場の秩序を読む卦です。家を防ぐ初め、食を担う中、厳しさと緩み、富ませる働き、威を持つ誠があります。読卦では、近さに甘えず、言葉と行いを整えることを見ます。

  • 第37卦 家人は、日々の選択とふるまいに戻しながら、「家の内側から秩序を整える」というテーマを読む卦です。
  • 卦辞、象伝、上下の八卦を合わせて見て、場全体の形を先に受けとめます。
  • 変爻がある時は、本卦から之卦へ急がず、動いている爻の声を中心に読みます。

この卦が現れる時

  1. 場の形を静かに見直す時です。 家人は、火から風が出る卦です。家は小さな場ですが、言葉と行いの整いが、外へ広がる秩序になります。近い関係ほど、役目と節度が大切です。
  2. すぐ結論にせず、応じ方を整えます。 家人は、何が起きるかを決めつけるためではなく、いまの態度、間合い、次の一手を澄ませるために現れます。
  3. 変爻がある時は重みがそこに集まります。 6 または 9 の爻は、すでに動き始めている場所です。本卦を読んだうえで、その爻を確かめ、最後に之卦を変化の向きとして添えます。

この卦をどう活かすか

人との関わり

家人は、相手を動かす読みではなく、関係の中で自分がどの姿勢を保つかを照らします。近づく、待つ、支える、境を置くなど、卦の調子に合う距離を選びます。

仕事と決定

まず本卦の形から、急ぐべき所と整えるべき所を分けます。変爻があるなら、そこを実務上の焦点とし、之卦は確定した結果ではなく次に開く気配として扱います。

内面の稽古

家人は、外の出来事だけでなく、心の癖、待ち方、言葉の選び方を映します。読卦を一つの小さな実践へ戻すことで、卦は日常の稽古になります。

文脈とつまずきやすい所

  • 第37卦 家人を、必ずこうなるという告げごととして扱わないこと。卦は場の形と応じ方を示します。
  • 変爻を飛ばして之卦だけで結論にしないこと。動いている爻が、読卦のもっとも具体的な手がかりです。
  • 都合のよい一文だけを抜き出さず、卦辞、象伝、六爻、上下の八卦を同じ場の中で読み合わせること。

第 37 卦を文脈の中で読む

第 37 卦 よくある確認

第37卦 家人は何を意味しますか。

「家の内側から秩序を整える」を手がかりに、いまの場の形とふるまいの調子を読みます。家人は結論を急がせる卦ではなく、まず本卦の働きを落ち着いて見るための入口です。

家人に変爻がある時はどう読みますか。

本卦を先に読み、次に変爻の本文を確かめます。複数の変爻がある場合も、急いで一つにまとめず、どの位置で何が動いているかを見てから之卦を添えます。

家人の之卦は未来を表しますか。

之卦は決まった未来ではありません。変爻が動いた時に開く方向や、場の移り方を示す補助の卦として読みます。

本文

卦辞と象伝

卦辞

卦辞:家人。女の貞に利ろし。

読み:家人は、女の正しさに利があります。家の内側で守られる秩序、育てる力、役目の確かさが中心になります。

象伝

象伝:風、火より出づ、家人。君子以て言に物あり、行いに恒あり。

読み:風が火から出ます。君子はこれを見て、言葉に中身を持ち、行いに恒を持ちます。家の秩序は日々の言行から生まれます。

読卦の要点

卦の働き

家人は、家族、共同体、近い仕事場の秩序を読む卦です。家を防ぐ初め、食を担う中、厳しさと緩み、富ませる働き、威を持つ誠があります。読卦では、近さに甘えず、言葉と行いを整えることを見ます。

上下の八卦

下卦は離、上卦は巽です。内には火の明るさ、外には風の行き渡る働きがあります。内の明が外へ静かに及びます。

上卦:巽(風) 入りこむはたらき
下卦:離(火) 明らかに照らすこと

物語図

物語では、古い家の炉辺で家族がそれぞれの役を担います。食を整える人、戸を守る人、厳しく戒める人がいて、家の温かさは秩序とともに保たれます。

第1図 炉の火から流れる風
第2図 戸口を整える家の人
第3図 台所で供えを支度する姿
第4図 厳しく静まる家族の場
第5図 満ちた倉と明るい家
第6図 威を帯びて立つ家長

この物語図が合う理由

家人の物語図は、家の内側の役目を通して、秩序が近い場から始まることを描きます。戸を守る初め、中饋、富む家、威ある誠が、家人の読みに合います。

六爻

爻は下から上へ読みます。変爻がある読卦では、その本文を本卦の中で読み、必要に応じて之卦との関係を見ます。

初九 陽爻

爻辞:閑有家。悔亡ぶ。

読み:家に防ぎを設けます。初めに節度を置くので、悔いは亡びます。

六二 陰爻

爻辞:遂うところなし。中饋に在り。貞吉。

読み:外へ遂げようとせず、中の食を整えます。正しければ吉です。

九三 陽爻

爻辞:家人嗃嗃たり。悔厲うしけれども吉。婦子嘻嘻たり。終に吝。

読み:家人が厳しくしています。悔いと危うさはありますが吉です。緩んで笑い騒ぐだけなら、終わりに吝です。

六四 陰爻

爻辞:家を富ます。大吉。

読み:家を富ませます。大いに吉です。内を養う力が十分に働いています。

九五 陽爻

爻辞:王、家に仮る。恤うる勿れ。吉。

読み:王が家に至ります。憂えることはなく、吉です。家の秩序が広い場にも通じます。

上九 陽爻

爻辞:孚あり威如たり。終に吉。

読み:誠があり、威があります。親しさだけでなく、敬われる節度があるので、終わりに吉です。