六十四卦一覧
50
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易経第 50 卦

火風鼎 · 器を正して養いを成す

鼎は、木の上に火がある卦です。火で鼎を温め、食を煮て人を養います。形を改めた後は、器を正し、位を整え、養いを確かなものにすることが求められます。

本卦 · 卦辞 · 象伝 · 六爻 · 読卦

第50卦 鼎の物語図。木の上に明るく燃える火。 木の上に明るく燃える火

読卦への応用

第50卦 鼎が示すこと

鼎は、木の上に火がある卦です。火で鼎を温め、食を煮て人を養います。形を改めた後は、器を正し、位を整え、養いを確かなものにすることが求められます。 鼎は、制度、役割、食卓、知恵の器を読む卦です。逆さになった足、実を満たす器、耳が改まり運べない鼎、足が折れて供物を覆す危うさ、黄い耳と金の鉉、玉の鉉が現れます。読卦では、何を入れる器を整えるのかを見ます。

  • 第50卦 鼎は、日々の選択とふるまいに戻しながら、「器を正して養いを成す」というテーマを読む卦です。
  • 卦辞、象伝、上下の八卦を合わせて見て、場全体の形を先に受けとめます。
  • 変爻がある時は、本卦から之卦へ急がず、動いている爻の声を中心に読みます。

この卦が現れる時

  1. 場の形を静かに見直す時です。 鼎は、木の上に火がある卦です。火で鼎を温め、食を煮て人を養います。形を改めた後は、器を正し、位を整え、養いを確かなものにすることが求められます。
  2. すぐ結論にせず、応じ方を整えます。 鼎は、何が起きるかを決めつけるためではなく、いまの態度、間合い、次の一手を澄ませるために現れます。
  3. 変爻がある時は重みがそこに集まります。 6 または 9 の爻は、すでに動き始めている場所です。本卦を読んだうえで、その爻を確かめ、最後に之卦を変化の向きとして添えます。

この卦をどう活かすか

人との関わり

鼎は、相手を動かす読みではなく、関係の中で自分がどの姿勢を保つかを照らします。近づく、待つ、支える、境を置くなど、卦の調子に合う距離を選びます。

仕事と決定

まず本卦の形から、急ぐべき所と整えるべき所を分けます。変爻があるなら、そこを実務上の焦点とし、之卦は確定した結果ではなく次に開く気配として扱います。

内面の稽古

鼎は、外の出来事だけでなく、心の癖、待ち方、言葉の選び方を映します。読卦を一つの小さな実践へ戻すことで、卦は日常の稽古になります。

文脈とつまずきやすい所

  • 第50卦 鼎を、必ずこうなるという告げごととして扱わないこと。卦は場の形と応じ方を示します。
  • 変爻を飛ばして之卦だけで結論にしないこと。動いている爻が、読卦のもっとも具体的な手がかりです。
  • 都合のよい一文だけを抜き出さず、卦辞、象伝、六爻、上下の八卦を同じ場の中で読み合わせること。

第 50 卦を文脈の中で読む

第 50 卦 よくある確認

第50卦 鼎は何を意味しますか。

「器を正して養いを成す」を手がかりに、いまの場の形とふるまいの調子を読みます。鼎は結論を急がせる卦ではなく、まず本卦の働きを落ち着いて見るための入口です。

鼎に変爻がある時はどう読みますか。

本卦を先に読み、次に変爻の本文を確かめます。複数の変爻がある場合も、急いで一つにまとめず、どの位置で何が動いているかを見てから之卦を添えます。

鼎の之卦は未来を表しますか。

之卦は決まった未来ではありません。変爻が動いた時に開く方向や、場の移り方を示す補助の卦として読みます。

本文

卦辞と象伝

卦辞

卦辞:鼎。元吉、亨る。

読み:鼎は、大いに吉で通ります。正しい器があれば、養いと秩序は成り立ちます。

象伝

象伝:木上に火あり、鼎。君子以て位を正し命を凝らす。

読み:木の上に火があります。君子はこれを見て、位を正し、命を凝らします。器の位置を整えることで、働きが安定します。

読卦の要点

卦の働き

鼎は、制度、役割、食卓、知恵の器を読む卦です。逆さになった足、実を満たす器、耳が改まり運べない鼎、足が折れて供物を覆す危うさ、黄い耳と金の鉉、玉の鉉が現れます。読卦では、何を入れる器を整えるのかを見ます。

上下の八卦

下卦は巽、上卦は離です。内には木や風の入りこむ働き、外には火の明るさがあります。木が火を助け、鼎の中で養いが熟します。

上卦:離(火) 明らかに照らすこと
下卦:巽(風) 入りこむはたらき

物語図

物語では、祭りのために古い鼎を磨きます。倒れた足を直し、耳と鉉を確かめ、火を入れると、器は人々を養う中心へ戻ります。

第1図 木の上に明るく燃える火
第2図 祭壇に据えられる鼎
第3図 逆さになった鼎の足
第4図 耳を改められ動けない器
第5図 黄い耳と金の鉉
第6図 玉の鉉を持つ清い鼎

この物語図が合う理由

鼎の物語図は、足、耳、鉉、供物を通して、器のわずかな不調が全体の養いに及ぶことを描きます。整った鼎は、ただの道具ではなく秩序の中心です。

六爻

爻は下から上へ読みます。変爻がある読卦では、その本文を本卦の中で読み、必要に応じて之卦との関係を見ます。

初六 陰爻

爻辞:鼎、趾を顛しまにす。否を出すに利ろし。妾を得てその子を以てす。咎なし。

読み:鼎の足が逆さになります。悪いものを出すには利があります。低い形からでも新しい養いが生まれ、咎はありません。

九二 陽爻

爻辞:鼎に実あり。我が仇に疾あり。我に即く能わず。吉。

読み:鼎に実があります。相手に疾があり、こちらへ近づけません。吉です。器の中身が守られています。

九三 陽爻

爻辞:鼎の耳革まる。その行くこと塞がる。雉の膏食われず。方に雨ふりて悔を虧く。終に吉。

読み:鼎の耳が改まり、運ぶ道がふさがります。雉の脂は食べられません。やがて雨が降って悔いを減らし、最後は吉です。

九四 陽爻

爻辞:鼎、足を折る。公の餗を覆す。その形渥たり。凶。

読み:鼎の足が折れ、公の供物を覆します。その姿は恥じ入るほどで、凶です。器を支える足が弱いまま重い役を受けています。

六五 陰爻

爻辞:鼎、黄耳金鉉。貞に利ろし。

読み:鼎には黄い耳と金の鉉があります。正しさに利があります。器を動かす要が整っています。

上九 陽爻

爻辞:鼎、玉鉉。大吉、利ろしからざるなし。

読み:鼎には玉の鉉があります。大いに吉で、利のないところはありません。器と持ち手が清く調っています。