六十四卦一覧
47
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易経第 47 卦

沢水困 · 困窮の中で志を遂げる

困は、沢に水がない卦です。外からは満たされず、言葉も信じられにくい時です。それでも大人は吉で、命を尽くして志を遂げる道があります。

本卦 · 卦辞 · 象伝 · 六爻 · 読卦

第47卦 困の物語図。石と蒺藜に阻まれた道。 石と蒺藜に阻まれた道

読卦への応用

第47卦 困が示すこと

困は、沢に水がない卦です。外からは満たされず、言葉も信じられにくい時です。それでも大人は吉で、命を尽くして志を遂げる道があります。 困は、閉塞、疲れ、孤立、資源不足を読む卦です。幽谷に入る初め、酒食に困る中、石と蒺藜に困る時、赤い紱に困りながら徐々に説ける時があります。読卦では、困っている事実と、そこでも失わない志を見ます。

  • 第47卦 困は、日々の選択とふるまいに戻しながら、「困窮の中で志を遂げる」というテーマを読む卦です。
  • 卦辞、象伝、上下の八卦を合わせて見て、場全体の形を先に受けとめます。
  • 変爻がある時は、本卦から之卦へ急がず、動いている爻の声を中心に読みます。

この卦が現れる時

  1. 場の形を静かに見直す時です。 困は、沢に水がない卦です。外からは満たされず、言葉も信じられにくい時です。それでも大人は吉で、命を尽くして志を遂げる道があります。
  2. すぐ結論にせず、応じ方を整えます。 困は、何が起きるかを決めつけるためではなく、いまの態度、間合い、次の一手を澄ませるために現れます。
  3. 変爻がある時は重みがそこに集まります。 6 または 9 の爻は、すでに動き始めている場所です。本卦を読んだうえで、その爻を確かめ、最後に之卦を変化の向きとして添えます。

この卦をどう活かすか

人との関わり

困は、相手を動かす読みではなく、関係の中で自分がどの姿勢を保つかを照らします。近づく、待つ、支える、境を置くなど、卦の調子に合う距離を選びます。

仕事と決定

まず本卦の形から、急ぐべき所と整えるべき所を分けます。変爻があるなら、そこを実務上の焦点とし、之卦は確定した結果ではなく次に開く気配として扱います。

内面の稽古

困は、外の出来事だけでなく、心の癖、待ち方、言葉の選び方を映します。読卦を一つの小さな実践へ戻すことで、卦は日常の稽古になります。

文脈とつまずきやすい所

  • 第47卦 困を、必ずこうなるという告げごととして扱わないこと。卦は場の形と応じ方を示します。
  • 変爻を飛ばして之卦だけで結論にしないこと。動いている爻が、読卦のもっとも具体的な手がかりです。
  • 都合のよい一文だけを抜き出さず、卦辞、象伝、六爻、上下の八卦を同じ場の中で読み合わせること。

第 47 卦を文脈の中で読む

第 47 卦 よくある確認

第47卦 困は何を意味しますか。

「困窮の中で志を遂げる」を手がかりに、いまの場の形とふるまいの調子を読みます。困は結論を急がせる卦ではなく、まず本卦の働きを落ち着いて見るための入口です。

困に変爻がある時はどう読みますか。

本卦を先に読み、次に変爻の本文を確かめます。複数の変爻がある場合も、急いで一つにまとめず、どの位置で何が動いているかを見てから之卦を添えます。

困の之卦は未来を表しますか。

之卦は決まった未来ではありません。変爻が動いた時に開く方向や、場の移り方を示す補助の卦として読みます。

本文

卦辞と象伝

卦辞

卦辞:困。亨る。貞。大人は吉、咎なし。言うことありて信ぜられず。

読み:困は通ります。正しさを守ります。大人には吉で、咎はありません。ただし言葉があっても信じられません。困窮の中では、言葉より志の持ち方が問われます。

象伝

象伝:沢に水なし、困。君子以て命を致して志を遂ぐ。

読み:沢に水がありません。君子はこれを見て、命を尽くして志を遂げます。外の水がなくても、内の志を涸らしません。

読卦の要点

卦の働き

困は、閉塞、疲れ、孤立、資源不足を読む卦です。幽谷に入る初め、酒食に困る中、石と蒺藜に困る時、赤い紱に困りながら徐々に説ける時があります。読卦では、困っている事実と、そこでも失わない志を見ます。

上下の八卦

下卦は坎、上卦は兌です。内には水の険、外には沢の悦びがありますが、沢に水がありません。外の潤いが尽き、内の険が残ります。

上卦:兌(沢) 開き、親しむこと
下卦:坎(水) 険を通る流れ

物語図

物語では、涸れた沢のそばで旅人が谷へ迷い込みます。酒食はあっても満たされず、石と棘に阻まれます。それでもゆっくり説ける時を待ち、祭りの火を絶やしません。

第1図 水のない沢の底
第2図 株木のそばで座る旅人
第3図 酒食の前で満たされない器
第4図 石と蒺藜に阻まれた道
第5図 赤い紱を整える人
第6図 葛の蔓に囲まれた出口

この物語図が合う理由

困の物語図は、涸れた沢、幽谷、石、棘、赤い紱を通して、外からの助けが薄い時の耐え方を描きます。志を遂げることが中心です。

六爻

爻は下から上へ読みます。変爻がある読卦では、その本文を本卦の中で読み、必要に応じて之卦との関係を見ます。

初六 陰爻

爻辞:臀、株木に困しむ。幽谷に入る。三歳覿ず。

読み:株木に腰を置いて困しみます。幽谷に入り、長く人に会えません。困窮の初めは深く孤独です。

九二 陽爻

爻辞:酒食に困しむ。朱紱方に来る。享祀に用うるに利ろし。征けば凶、咎なし。

読み:酒食に困しみます。朱い紱が来ます。祭りに用いるには利があります。進めば凶ですが、咎はありません。

六三 陰爻

爻辞:石に困しみ、蒺藜に拠る。その宮に入り、その妻を見ず。凶。

読み:石に困しみ、棘に寄りかかります。家に入っても妻を見ません。支えも親しみも失い、凶です。

九四 陽爻

爻辞:来ること徐徐たり。金車に困しむ。吝、有終。

読み:来ることがゆっくりです。金の車に困しみます。吝ですが、終わりはあります。

九五 陽爻

爻辞:劓刖たり。赤紱に困しむ。乃ち徐ろに説くあり。祭祀に用うるに利ろし。

読み:鼻を削られ足を切られるほどの苦しみです。赤い紱に困しみますが、やがてゆっくり説けます。祭りに用いるには利があります。

上六 陰爻

爻辞:葛藟に困しみ、臲卼に于いてす。曰く動けば悔あり。有悔。征けば吉。

読み:葛の蔓に困しみ、不安定なところにいます。動けば悔いがあると言います。悔いはありますが、進めば吉です。